この記事では、「前代未聞」と「破天荒」の違いを分かりやすく説明していきます。
「前代未聞」とは?
「前代未聞」とは?
「前代未聞」とは、今まで聞いたこともないほどめずらしい、また、大変なことという意味があります。
つまり、非常にめずらしいこと、未経験なことが起こった時に使う言葉です。
悪いことが起こった時に「こんなことは前代未聞です」「前代未聞だ」などと言う為、悪い事態に使うという印象があるかもしれませんが、それは違います。
いいこと、悪いことは関係なく、驚くべきこと、珍しいこと、未経験のことなどに使うと覚えておきましょう。
「教師が全員辞めたいと言い出すなんて前代未聞だ」「前代未聞の大事件とあってみんな興味津々といった様子」「全科目100点の生徒が出るなんて前代未聞の出来事でした」などと使います。
「破天荒」とは?
「破天荒」とは?
「破天荒」とは、今まで誰もしたことのないことをすることという意味があります。
言葉の印象からか、どこか豪快な人、大胆な振舞いといった意味合いで解釈している人もいますが、それは誤りです。
「破天荒」に豪快、大胆といった意味合いはありません。
しかし、今まで誰もしなかったことをするような人は、性格的に怖いもの知らずで、豪快、大胆な人が多いでしょう。
そのような印象的なものが誤用を引き起こしている可能性はあります。
「破天荒な試みではあるが、彼ならばできると信じている」「破天荒な男として、あの業界で尊敬を集めている」などと使います。
「前代未聞」と「破天荒」の違い
「前代未聞」と「破天荒」の違い
「前代未聞」と「破天荒」の違いを、分かりやすく解説します。
この二つの言葉は「今までにないような…」といった意味合いは共通しています。
しかし意味合いが違いますので、ふさわしい方を選び使い分けるようにしてください。
「前代未聞」とは、今までに聞いたこともないような、それほど珍しいことが起こった時、また大変なことに対して使う言葉です。
いいこと、悪いことと両方に使うことができますが、印象的には「聞いたことも、経験したこともないような悪いこと」といった感じが強いでしょうか。
一方の「破天荒」は、今まで誰もしたことがないことをすることという意味になります。
こちらも、内容的にいいことも悪いことにも使えます。
「破天荒」は豪快、大胆、そのような性格の持ち主を表す時に使うこともありますが、実は間違った意味合いで使っています。
しかし誤用も浸透してしまえば、それで通用していきます。
「破天荒な人生」などと言った時、豪快、大胆な生き方だったのか、誰もしたことがないことをしたのか、どちらの意味で使っているのか、他のエピソードなどから判断するようにしてください。
まとめますと「前代未聞は今まで聞いたこともないような珍しいこと、大変なこと」「破天荒は今まで誰もしたことのないことをすること」となります。
まとめ
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「前代未聞」と「破天荒」の違いを説明しました。
それぞれの言葉の意味を正しく理解して使い分けてください。
「破天荒」は誤った意味合いで使われることもあると覚えておきましょう。