この記事では、「丁重」と「丁寧」の違いを分かりやすく説明していきます。
似たような熟語を、使い分けていきましょう。
「丁重」とは?
「丁重」とは?
丁重(ていちょう)とは、手厚いこと。
相手に失礼のないように、礼儀正しい態度で接することです。
無礼のないように清く正しい行動をとることを「丁重」といいます。
「丁重」の「丁」には「大人」という意味があります。
そして「重」は「落ちついている」という訳が込められています。
つまり落ちついた大人の振る舞いが「丁重」です。
こうした行動を「丁重に扱う」や「丁重にもてなす」と記します。
また折り目正しく断ることを「丁重に断る」といいます。
相手に配慮したいとき、非常に便利な言い回しなので覚えておきましょう。
「丁寧」とは?
「丁寧」とは?
丁寧(ていねい)とは、よく考えてきめ細やかに行動すること。
または礼儀正しい応対をすることです。
多くの人が見て、優等生な振る舞いを「丁寧」といいます。
やっつけ仕事ではないもの、心のこもった作業が「丁寧な仕事」です。
丁寧の「寧」には「ねんごろ」という意味があります。
「ねんごろ」というのは、思いやりがあって親切なこと。
または心がこもっている様子をあらわします。
そのため「よく配慮が行き届いた、大人の品位ある行動」を丁寧といっています。
まじめで落ち着いた口調が「丁寧な口調」、好感がもてるような応対を「丁寧な対応」です。
また穏やかでナチュラルな生活を「丁寧な暮らし」といいます。
心にゆとりがあり、自分と他人に優しくできる様子が「丁寧」です。
「丁重」と「丁寧」の違い
「丁重」と「丁寧」の違い
どちらも見た目は、よく似ている言葉です。
「丁重」と「丁寧」の違いを、分かりやすく解説します。
・「細やかな仕事ぶりは」丁寧
丁重と丁寧はどちらも「礼儀正しく誠実な行動をする」という訳があります。
大人としての品位のある選択をするのが、丁重や丁寧です。
どちらも同じように使えますが、よく使うのは「丁寧」。
丁寧よりも、より深みのある言葉が丁重になります。
丁重には「へりくだる」というニュアンスもあるので「ご厚意を丁重にお断りする」や「丁重にご挨拶する」などと使います。
自分と相手、双方向の関係でつかうのが「丁重」です。
また「丁寧」には「雑ではない・手の込んだ」という訳もあります。
「丁寧な文字」というと、心を込めて書いた温もりのある字をあらわします。
このような「きめ細やかな仕事ぶり」という意味は「丁重」にはないので、覚えておくといいです。
礼儀正しさをあらわすのは、丁重と丁寧。
細やかな仕事ぶりを、伝えるのが丁寧です。
まとめ
まとめ
「丁重」と「丁寧」の違いを分かりやすくお伝えしました。
いずれもマナーや態度がしっかりしている、うやうやしい態度をあらわします。
エチケットを守れて、品位ある行動がとれる様子です。
丁重と丁寧を比べたとき、より慇懃な雰囲気があるのは丁重になります。
2つの言葉の違いを知って、日常の暮らしに役立てていきましょう。