この記事では、「胸算用」と「皮算用」の違いを分かりやすく説明していきます。
「胸算用」とは?
「胸算用」とは?
「胸算用」とは「むなざんよう」と読みます。
昔は「むねざんよう」と読んでいましたが現在では「むなざんよう」となります。
「胸算用」とは、何か物事をする前に、自分の頭の中で大まかに計算をすることを言います。
「心算」(しんさん)とも同義語です。
「儲けは出ると胸算用している」「興味なさそうな顔をしているが、社長は胸算用をたてている様子だ」などと使います。
「皮算用」とは?
「皮算用」とは?
「皮算用」とは「かわざんよう」と読みます。
「皮算用」とは「取らぬたぬきの皮算用」の略です。
意味はまだ手に入っていないのに、それをあてにして、考えていることとなります。
例えば、ボーナスが出るかわからないのに、すでにボーナスをあてにした買い物や旅行の計画を立てるような行動が「皮算用」と言われます。
ようするに実現するかどうかわからないうちから、期待をすることに使う言葉で、浅はかな考えという印象が強くあります。
「そもそも買い手がつくかどうかもわからないのに、儲けはいくらだとか皮算用を始めている」「フリーランスなので皮算用は絶対にしない」「彼女は皮算用するタイプだから家計を任せるのは不安だ」などと使います。
「胸算用」と「皮算用」の違い
「胸算用」と「皮算用」の違い
「胸算用」と「皮算用」の違いを、分かりやすく解説します。
この二つはどちらも「物事が起こる前に考える」という意味合いは共通しています。
しかし、それ以外の意味はまったく違いますので混同しないように気をつけてください。
「胸算用」とは、物事をする前にある程度の計算をすること、つまり、心づもりといった意味になります。
誰しも何か行動する前に「儲けは出るか」「成功するか」といったようにある程度の計算をします。
心の中の計画、そのような意味合いであると覚えておくとわかりやすいでしょう。
一方の「皮算用」ですが、これは「取らぬたぬきの皮算用」という言葉の略です。
たぬきを取っていないのに皮はいくらで売れるだろうかなどと考えることから、まだ手に入っていないうちから、あてにしてあれこれ計画することを言います。
商売で言えば「胸算用」は必要ですが「皮算用」はしない方がいいでしょう。
簡単にまとめますと「胸算用とは、何かをする前に頭の中で大まかに計算する、心づもり」「皮算用とは、実現するかわからない、手に入らないうちから、あれこれと期待して計画すること」となります。
意味合いがこれほど違いますのでくれぐれも混同しないようにしてください。
「胸算用」と言うべきところ「利益は大きいと皮算用している」などと言いますと失笑を買ってしまいます。
まとめ
まとめ
いかがでしたでしょうか。
「胸算用」と「皮算用」の違いを説明しました。
この二つの言葉は似た印象がありますが、意味合いがまったく違います。
「皮算用」という行為は基本的にしない方がいいことと覚えておくのもおすすめです。
それぞれの言葉の意味を正しく理解して使い分けていきましょう。