「遊牧」と「移牧」の違いとは?分かりやすく解釈

この記事では、「遊牧」「移牧」の違いを分かりやすく説明していきます。

「遊牧」とは?

「遊牧」とは?

住む場所が一つのところに定まっておらず、牛や羊などの家畜とともに水やエサなどを求めて、あちこちに動きながら牧畜をすることです。

日本人の場合は、多くの人が住むための家をもっており、この場所で長く暮らします。

「遊牧」を行っている人たちは、日本人のようなこのような暮らし方はしていません。

住む場所はテントのようなもので、これは持ち運びをすることができます。

一定期間住む場所を決めたら、その場所にテントのようなものを建てます。

そして、その場所で一定期間過ごしたのち、また水やエサなどを求めて別の場所に移動をします。

何を飼育しているのかは地域によって異なりますが、主なものはラクダ、羊、ヤギ、牛、馬などです。

この人たちは、家畜の肉や家畜から得られる乳を主な食糧にしています。

乳は長期保存をするために、バター、チーズ、ヨーグルトなどに加工をします。

頻繁に屠殺してしまっては、貴重な家畜の数が減ってしまうので、毎日のように屠殺して食べているわけではありません。

肉は干し肉に加工をすることもあります。

「遊牧」の使い方

「遊牧」の使い方

家畜と共に移動しながら生活をすることを指して使用します。

家畜を飼育していてもずっと同じ場所で暮らしている場合は、この言葉は使用しません。

「移牧」とは?

「移牧」とは?

放牧の形態の一つで、季節によってあらかじめ定まった放牧地に、家畜とともに移動することです。

ひとつのところで長く放牧をしていると、次第に家畜のエサがなくなってきます。

植物が成長するにはある程度の期間が必要です。

また、山岳地帯の場合は季節によって、植物が生育できる場所が変わってきます。

スイスなどのアルプス山脈周辺では、夏は高地で放牧をし、冬は低地で放牧をするということが行われています。

季節によって定まった放牧地があり、季節にあわせてその場所に移動をするのです。

「移牧」の使い方

「移牧」の使い方

季節にあわせて定まった放牧地に家畜を移動させることを指して使用します。

季節に関係なく一つのところにとどまっていたり、放牧地が定まっていない場合は、この言葉は使用しません。

「遊牧」と「移牧」の違い

「遊牧」と「移牧」の違い

家畜を移動させる点が似ていますが、同じことではありません。

「遊牧」は放牧する場所が季節によって定められているものではなく、あちこちに移動をしています。

「移牧」は季節によって放牧する場所が定まっています。

「遊牧」の例文

「遊牧」の例文

・『広大な草原で遊牧をしている』
・『遊牧民の生活を体験する』
・『遊牧しながら暮らす人々』
・『遊牧民に話しを聞く』

「移牧」の例文

「移牧」の例文

・『移牧をしている人々』
・『山岳地帯で移牧をしている』
・『移牧をしながら生活をしている』
・『羊とともに移牧をする』

まとめ

まとめ

羊やヤギなどの家畜とともに移動をするという点が似ていますが、移動する場所が季節によって定まっているのか、そうではないのかという点に違いがあります。

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