「爆誕」の解説
「爆誕」の解説
「爆誕」とは、爆発するような衝撃と誕生を合わせて縮めた造語です。
広辞苑に載るような言葉ではないため、ネットスラングの一種と言えます。
爆発するような衝撃からインパクトがあって、何か凄いものが生まれたとイメージがえられるため、キャッチコピーとして非常に効果的な言葉となっています。
そのため、「爆誕」は商品の店頭販売や紹介などで使われることがしばしばあります。
「爆誕」という言葉が世に広まったきっかけは、1999年に公開されたポケモン映画第2作目『劇場版ポケットモンスター 幻のポケモン ルギア爆誕』で、映画のCMなどによって広く認知されるようになりました。
「ルギア爆誕」とつけられた経緯は、脚本担当の首藤剛志氏によれば、初回の会議にて上役の方から要望されたものだそうです。
インターネット上では、同氏が命名したという記事も見られますが、『首藤剛志第188回「爆誕」WEBアニメスタイル_COLUMN』という記事を要約すると、原子爆弾をイメージしてしまい、戦争の悲惨さを思い出してしまうので、「爆誕」という題名は僕には重すぎたと書き残しておられるので、前述の経緯が正しいようです。
「爆誕」という言葉の元ネタは、1991年の少年雑誌コロコロコミックに連載されていた漫画スーパービックリマンの関連記事で登場していたことや、同年に刊行されたジェイムズ・ジョイス氏の小説フィネガンズ・ウェイクの早稲田文学訳版にて登場していたことがわかっています。
コロコロコミックを読んでいた当時の小学生たちには、コロコロコミック語と言われ、ルギア爆誕より前の時期から読者の中で認知されていた言葉でした。
他の作品では、1995年から2001年まで同誌で連載されていた爆球連発!!スーパービーダマンでも漫画の中で使用されており、1999年のアニメ18話『爆誕 バトルフェニックス!』というタイトルにもなっています。
「爆誕」の使われ方
「爆誕」の使われ方
近年では、“SNS”上で広く使われており、アイドルや、キャラクターが誕生日を迎えた日に「爆誕」と書いたり、オリジナルキャラクターを製作した際にも「オリキャラ爆誕」と表現したりします。
誕生日を祝う際には、「爆誕おめでとう」とお祝いの意味で使われています。
無機物に対しても用いられることがあり、状態や状況を表す意味合いで使われることもあります。
言葉の傾向として、よりポジティブな意味合いで使われることが多くなりつつあります。
「爆誕」の例文
「爆誕」の例文
・「爆誕おめでとう」
普通に誕生日おめでとうと言うよりも、インパクトが強くなり、強い意味合いでお祝の気持ちを伝えられるため、“SNS”上での誕生日のメッセージとして使われています。
・「令和爆誕」
“SNS”上では2019年に平成から令和に変わった時に使われており、めったに無いインパクトのある出来事としてお祝いの意味合いを込めて使われています。
時期に対しては、同様に新年爆弾などの使われ方もしています。
・「爆誕祭」
芸能人やアニメキャラクターなどの誕生日をお祝いする記念日としての意味がありましたが、芸能人が誕生日イベントの告知で書くことやメイドカフェなどでのお誕生日会などにも使われるようになっています。
・「最高の本棚爆誕」
“SNS”上では、本棚のような無機物の状況に対しても使われており、自分の趣味の本や棚自体の配置などの画像を合わせて投稿して、すごく良いものが生まれたという意味で使われることもあります。
「爆誕」の類語・言い換え表現
「爆誕」の類語・言い換え表現
・「誕生」
生まれること。
・「降誕」
偉人などがうまれること。
誕生よりも偉大なものが生まれたというイメージがつくので、降臨祭のような使われ方がされます。
・「彗星のように躍り出る」
・「衝撃的なデビュー」
強い印象と共に世間に存在を知られるように成ること。
ニュースやワイドショーなどである種宣伝の意味合いを持って使われていますが、「爆誕」に近い意味合いで使うこともできます。