人の態度をあらわす言葉として使われる「塩対応」とは具体的にどのような様子を指しているのでしょうか。
今回は、「塩対応」の意味と類似表現について解説します。
「塩対応」とは?意味
「塩対応」とは?意味
「塩対応」は、「愛想がなく冷たいそっけない対応」を意味する言葉です。
「塩対応」の概要
「塩対応」の概要
つまらないことや価値の無いこと「しょっぱい」と表現します。
見るべきところのない凡戦を「しょっぱい試合」などと表現しますが、そこから転じて誕生した言葉が「塩対応」です。
「塩対応」とは「しょっぱい対応」つまり「面白みにかける味気ない対応」を表します。
もともとはアイドルの握手会における態度を表したもので握手しにきてくれるファンには本来愛想良くふるまうのが当たり前なのにそっけなく冷たい対応しかしないしょっぱい態度を指す言葉として「塩対応」という表現が作られたとされています。
「塩対応」はそっけない、味気ない対応を意味する言葉なのであまりいい意味では使われません。
温かみに欠ける冷淡な対応で思いやりを感じられないのが「塩対応」であり、やられた相手も誠意に欠けるふるまいに対して落胆したり怒りを覚えたりします。
ただし「塩対応」が定着しキャラクターとして認知されている人はその限りではありません。
名物となった「塩対応」を見るためにわざわざ握手会にきたり冷たい対応をされて怒るどころか逆に喜んだりなど、本来は歓迎されないはずのそっけない態度が価値を持つケースも見られます。
日常生活で「塩対応」する人もいます。
多くは人見知りや引っ込み思案な正確から愛想良くできず内心とは裏腹に「塩対応」になってしまっているのですが、面倒臭かったり相手を嫌っていたりという理由から意識的に「塩対応」をとる人もいます。
好意を素直に表に出せなかったり相手を嫌っていたりといった好き嫌いからではなく、相手に対して無関心であることが「塩対応」につながる人もいます。
「塩対応」の言葉の使い方や使われ方
「塩対応」の言葉の使い方や使われ方
・『握手会にいったが塩対応だった』
・『塩対応なのは構わないが仕事はきちんとやってもらはないと困る』
・『塩対応だからといって嫌われているとは限らない』
・『大人になってから振り返ると若いころの塩対応には恥じ入るばかりだ』
「塩対応」の類語や言いかえ
「塩対応」の類語や言いかえ
・神対応
「神のように素晴らしい対応」を意味する言葉です。
「塩対応」とは正反対の意味を持つ対義語に当たります。
・事務的対応
「事務作業としてこなしているかのような無機質で温もりにかける対応」を意味する言葉です。
「塩対応」よりも古くからある表現で、愛想はないが仕事はきちんとしている場合に使われます。
・他人行儀
「他人であるかのように距離をおいた対応」を意味する言葉です。
身内や仲間内など本来は砕けた言い方だったり気軽に話したりなどするはずの間柄なのに他人であるかのようによそよそしい態度をとることをあらわす言葉です。
「塩対応」が相手の素性や関係を問わないのに対し、こちらは本来近しい間柄なのに他人であるかのようなふるまいをするときにのみ使われる距離の近さを前提とする表現です。
まとめ
まとめ
もともとスラングとして使われていた「塩対応」ですが、最近ではテレビなどでも当たり前に使われるほど新語として定着しています。
相手に直接言うと失礼に当たる可能性がある言葉なので使い方や使う場面には注意しましょう。