特別な敵を意味する言葉として「天敵」と「宿敵」があります。
どちらも通常とは異なる敵を指しますがどのような違いで使い分ければいいのでしょうか。
今回は、「天敵」と「宿敵」の違いを解説します。
「天敵」とは?
「天敵」とは?
「天敵」とは、「ある生物にとって死亡要因となる敵対生物」を指す言葉です。
「天敵」の使い方
「天敵」の使い方
ある生物にとって自分たちの命を奪いにくるような敵となる生物を指します。
一般的には食物連鎖における捕食者と被捕食者の関係における捕食者を指しますが、寄生生物のように捕食目的ではない「天敵」も存在します。
襲われる側の特定生物にとっては自らの生存を脅かす厄介な敵です。
対抗手段はあるものの根本的な原因を解決するものではなく、常に自分たちの命を脅かすような危険で恐ろしい存在に当たります。
一方的に危険を感じる存在ということから転じて「極端に相性が悪い相手」という比喩的な意味でも使われています。
「宿敵」とは?
「宿敵」とは?
「宿敵」とは、「長年にわたって因縁のある敵」を意味する言葉です。
「宿敵」の使い方
「宿敵」の使い方
長期間に渡り敵対関係が続いている相手を指します。
一般的には宿命や因縁で結ばれた他とは違う特別な敵を指しますが、実力が拮抗していて何度戦っても決着がつかないような相手も「宿敵」と表現します。
基本的には倒すべき相手に対して用いる表現でありライバルなど切磋琢磨してお互いを高め合うような健全な関係にある敵に対しては使いません。
「天敵」と「宿敵」の違い
「天敵」と「宿敵」の違い
命を奪いにくるような敵が「天敵」、長年にわたる敵が「宿敵」という違いで区別されます。
「天敵」には極端に相性が悪く一方的に負けてしまう相手、という意味もあるため負け続けていながらも長年にわたり最終的な決着がついていないような相手は「天敵」であり「宿敵」でもあります。
「天敵」の例文
「天敵」の例文
・『テントウムシはアブラムシの天敵である』
・『天敵に対抗するために集団で行動する虫』
「宿敵」の例文
「宿敵」の例文
・『やっと宿敵を倒した』
・『宿敵を倒さない限り前に進めない』
まとめ
まとめ
同じ敵でも「天敵」と「宿敵」では敵の性質が全く異なります。
それぞれの正しい意味を理解して使い分けてください。