ネット上でひんぱんに見かける言葉「情弱」とはどのような意味で使われている言葉なのでしょうか。
今回は、「情弱」の意味と似たような意味を持つ類語について解説します。
「情弱」とは?意味
「情弱」とは?意味
「情弱」とは、「情報弱者」の略語で「パソコンやスマートフォンなどの機器を上手く扱えず情報を十分に入手できないデジタル弱者」を意味する言葉です。
「情弱」の概要
「情弱」の概要
ITの発達により人々がアクセスできる情報の量は桁違いに増加しています。
かつては限られた人しか入手できなかった情報を一般人が自由に入手できるようになったITによる大きな変化はまさにIT革命と呼ぶにふさわしい大変革です。
ITの発達により多くの人が情報にアクセスできるようになった一方、情報にアクセスするための手段がなく取り残されてしまう人も出ています。
そのような「情報入手において不都合が生じている社会的弱者」を指す言葉が「情弱」です。
情報へのアクセスに支障が出てしまう理由はさまざまです。
貧しくてデジタル機器が手に入らない、通信環境が整っていない、デジタル機器の操作が苦手で使いこなせないなどさまざまな理由により多くの人が入手している情報を手に入れられず情報不足の状態を強いられている人たちをさして「情弱」と呼びます。
「情弱」はデジタル社会において救済すべき対象です。
「情弱」は特に高齢者に多く、スマートフォンを持っていても十分使いこなせなかったり老眼で細かい文字が読めなかったりなど若い人たちに比べて情報量が乏しいことで様々な被害や損害が発生しています。
「情弱」を救済するための措置としては公的資本による通信インフラの整備や値下げ競争の推進、図書館などだれでも自由に情報を入手できる拠点の設置などの方法が挙げられます。
情報を十分入手できない人を意味する「情弱」ですが、ネット上ではスラングとして「情報にうとい愚か者」という意味で使われています。
割引で購入できるのに知識がないせいで定価購入している人や人気商品の発売日を知らずに買い逃した人、公的な補助金や手当などを知識不足で受け取れていない人など「情報を入手できていないせいで損をしている鈍い奴」という相手を侮蔑する意味で使われるネットスラングです。
「情弱」の言葉の使い方や使われ方
「情弱」の言葉の使い方や使われ方
・『高齢者に情弱が多いのはしかたのないことだ』
・『情弱を切り捨てるのではなく苦手な人でも使えるように設計するのが開発者の使命である』
・『大事な情報を知らなかった自分が悪いので情弱呼ばわりされても仕方がない』
・『10万円給付を知らないなんて情弱にも程がある』
「情弱」の類語や言いかえ
「情弱」の類語や言いかえ
・出遅れ
「上方を入手する競争に出遅れること」を意味する言葉です。
上方を知らない状態ですが収集能力そのものには違いがなく動き始めるのが遅かったせいで他の人よりも情報をつかむのが後手に回った人を指します。
・デジタル弱者
「デジタル機器を買えなかったり使いこなせなかったりなど十分な恩恵を受けていない人」を意味する言葉です。
「情弱」とは親しい意味合いですが情報入手だけではなく生活の利便性などデジタルメリット全般で損している人に対して使います。
まとめ
まとめ
「情弱」はあまり品のいい表現ではありません。
本来の意味である「情報の収集において弱い状況にある人」を意味する場合は「情報弱者」という言葉を使うと侮蔑的なニュアンスが含まれず意味がきちんと伝わります。
軽はずみに「情弱」と言うとトラブルになる可能性があるので注意してください。