お金を持っている人をあわわす言葉として「小金持ち」と「成金」があります。
どちらも普通に使われている言葉ですが意味としてはどのような違いがあるのでしょうか。
今回は「小金持ち」と「成金」の違いについて解説します。
「小金持ち」とは?
「小金持ち」とは?
「小金持ち」とは、「多少のぜいたくができるくらいまとまったお金を持っている人」という意味の言葉です。
お金を沢山持っている人のことを「金持ち」と言います。
金持ちの中でも特にお金を沢山持っている裕福な人のことを「大金持ち」と言いますが、その反対で「眼を見張るほどではないが暮らしに困ることなく余裕がある生活が送れる程度のお金を持っている人」のことを「小金持ち」と表現します。
具体的な金額や基準などは明確ではなく人の価値観によって変わります。
一般的には中流の上もしくは上流の下程度の水準を指しますが場の雰囲気や話の流れによっても意味合いが変わるので注意が必要です。
「小金持ち」という表現は悪口ではないもののあまりいい表現ではありません。
言葉そのものにお金にゆとりがある状況に対するやっかみや羨望といったニュアンスを込めて使われることが多く「自分たちの生活とかけ離れてはいないものの手を伸ばせば届く程度の贅沢がきがねなくできる人」を表す表現です。
「小金持ち」の使い方
「小金持ち」の使い方
・『小金持ちを相手にしている商売と言われるが決して楽ではない』
・『質素に見えるが質のいいものを着ているところから推察するに小金持ちに違いない』
・『浪費するのは小金持ちが多く、大金持ちになると逆にケチになるらしい』
・『おとなりの山田さんは小金持ちだと噂だ』
「成金」とは?
「成金」とは?
「成金」とは「もともとは貧しかったものが急激に大金持ちになること」を意味する言葉です。
「成金」は将棋に由来する言葉です。
将棋で敵陣に侵入した駒は「金将」に成りますが、貧しい出の者が短い時間で大金を手に入れ大金持ちになることを将棋の駒が成り一瞬にして価値が高まることになぞらえて「成金」と表現します。
一般的には「事業に成功し一代で巨万の富を築いた人」を指します。
その他にも宝くじにあたったり遺産を相続したりなどの方法で大金持ちになった人に対しても使われますが「コツコツと働いたのでは到底手にすることができないような莫大な財産を手に入れた人」を指す言葉であり、運だけではなく自らの才覚でお金を手にして人に対して使われることが多い言葉です。
「成金」の使い方
「成金」の使い方
・『一代で会社を育て上げた彼はやっかみを込めて成金と呼ばれることが多い』
・『ごてごてと飾り立てられていて成金丸出しな趣味の悪い部屋』
・『バブルの頃は不動産で一夜にして億万長者になった土地成金がたくさんいた』
・『仮想通貨で大儲けした彼はまさに現代の成金である』
「小金持ち」と「成金」の違い
「小金持ち」と「成金」の違い
「小金持ち」と「成金」の違いは「出自」と「持っている金額」です。
「小金持ち」は出自を問わず暮らしに困らず多少の贅沢が出来る程度のお金を持っている人を表す言葉です。
「成金」は貧しい出自から始まり人がうらやむほどの大金を手にすることに成功した人を指します。
まとめ
まとめ
「小金持ち」と「成金」はどちらもお金に余裕のある人に対して使われる言葉ですが意味する内容が大きく異なります。
言われる側にとってあまり気持ちのいい表現ではないので使うときは注意してください。