この記事では、「凡例」と「判例」の違いを分かりやすく説明していきます。
似た印象がある、この2つの言葉には、どのような意味と違いがあるでしょうか。
「凡例」とは?
「凡例」とは?
「凡例」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「凡例」は、「はんれい」と読みます。
「凡例」は、「書物の巻頭にあって、その編述の方針や使用法などを述べたもの」という意味があります。
本の巻頭に、編集方針や約束事などの説明書きがあるとき、それを「判例」と呼びます。
また、グラフや図面がある場合は、グラフや図面の意味が分かるよう、要素や使用する記号の定義などを説明したものとなります。
目次の前に箇条書きで書かれている場合が多く、グラフや図の場合は、併記していることが一般的になっています。
例えば、いくつかの国の人口推移を意味するグラフの場合、いくつかの折れ線が重なってできている折れ線グラフが掲載されているかもしれません。
この時、赤色の線がA国の人口推移を意味する、青色の線がB国の人口の推移を意味するなどと説明されている場合、その説明を「凡例」と呼びます。
「判例」とは?
「判例」とは?
「判例」という言葉には、どのような意味があるでしょうか。
「判例」は「はんれい」と読みます。
「判例」は、「裁判において、事件における、裁判所が示した法律的判断」という意味があります。
特に、日本では、最高裁判所が示した判断のことを指します。
ある事件を裁判で裁くときに、同じような事件に対して、裁判官によって異なった判決が下されるのは不公平だという考えから、過去の裁判の結果、つまり「先例(せんれい)」に重きが置かれています。
そのため、現在、裁いている事件や訴訟と似ている過去の事件や訴訟を引き合いに出して、どのような判決が下されているかを見て、判決を下す参考にすることになります。
このように、先例である「判例」を、至上のものと考えて、現在行われている裁判の判決を下すような考え方を「判例至上主義(はんれいしじょうしゅぎ)」と呼びます。
「凡例」と「判例」の違い
「凡例」と「判例」の違い
「凡例」と「判例」の違いを、分かりやすく解説します。
「判例」は、「裁判において、事件における、裁判所が示した法律的判断」という意味があります。
一方で、「凡例」は、「書物の巻頭にあって、その編述の方針や使用法などを述べたもの」という意味があります。
このように、「凡例」は、書物に記載されている説明書きのことを示唆するのに対して、「判例」は、裁判における先例のことを意味するというまるで違った意味があることが分かりました。
「凡例」と「判例」はどちらも「はんれい」と呼びますが、まるで違う意味がある言葉だと知っておきましょう。
まとめ
まとめ
「凡例」と「判例」の違いについて見てきました。
2つの言葉には、大きな意味の違いがありました。
2つの言葉の意味の違いを知ることで、混同せずに使い分けることができるようになりそうです。