この記事では、「体裁」と「世間体」の違いを分かりやすく説明していきます。
「体裁」とは?
「体裁」とは?
「体裁」には4つの意味があります。
1つ目は外から見た感じや様子で、外見、外観です。
2つ目は世間の人から見える自分の姿を意味し、3つ目はそれらしい形式。
4つ目は相手を喜ばせるような振る舞い、口だけの誉め言葉となります。
主に世間から見たときに自分の姿を意味する場合が多く、自分がどのように見られているのかを判断するものとなります。
同じような意味を持つ言葉には、「姿態」や「風格」、「容態」、「見た目」などとなります。
「体裁」の使い方
「体裁」の使い方
「体裁」には、「体裁を気にする」や「体裁が良い」、「体裁が悪い」、「体裁を整える」、「体裁を取り繕う」、「体裁を保つ」など、「体裁」に対し、どうしたいのか、どうなっているのか、といった使い方が多くなります。
「世間体」とは?
「世間体」とは?
世間、つまり、世の中からどのように見られているかを意味する「世間体」。
体面を意味し、自分自身が世間からどのように見られているのか。
また、家族などがどのように見られているか、といった意味となります。
同じような意味を持つ言葉には、「体面」や「名誉」、「沽券」、「估券」などがあります。
「世間体」の使い方
「世間体」の使い方
「世間体」には、「世間体が悪い」、「世間体が良い」をはじめ、「世間体を守る」、「世間体を気にしない」、「世間体を気にする」、「世間体を心配する」など、「世間体」に対し、どうしたいのか、どうなっていくのか、といった使い方が多くなります。
「体裁」と「世間体」の違い
「体裁」と「世間体」の違い
ほぼ同じ意味で、同じ意味として用いても問題のない「体裁」と「世間体」。
しいて言えば、「体裁」には主観的な要素が強く、主観的に自分が世の中からどのように見られているかといった際に用いられ、「世間体」には社会的な要素が強く、社会的に自分がどう見られているかといった際に用いられる言葉となります。
「体裁」の例文
「体裁」の例文
・『母は金髪にした私の姿を見て、「ご近所に体裁が悪い」と怒鳴ってきました。』
・『体裁を気にしてばかりでは、自分の好きな生き方ができないと私は考えています。』
・『体裁ばかり気にしている両親は、結果、仮面夫婦となりました。』
・『誕生日パーティーの準備は大変でしたが、何とか時間までに体裁を整えることができホッとしています。』
「世間体」の例文
「世間体」の例文
・『世間体を気にしない父は、パジャマ姿でも平気で外に出て行ってしまいます。』
・『世間体ばかり気にする姑との同居には、本当に疲れます。』
・『父は、本当に自分のことを心配してくれているのか。それとも、世間体を大切にしているのか、わかりません。』
・『両親が教師という家柄もあり、子供のころから世間体ばかり気にして暮らしてきました。』
まとめ
まとめ
以上が「体裁」と「世間体」の違いです。
明確な意味の違いはなく、文章の流れやニュアンスでどちらを選んでも問題のない言葉となります。