「人夫賃」とは?意味や言葉の使い方、概要(元ネタ)など

この記事では、「人夫賃」の意味を分かりやすく説明していきます。

今さら聞けない言葉を、おさえていきましょう。

「人夫賃」とは?意味

「人夫賃」とは?意味

人夫賃とは、人件費のこと。

おもに肉体労働をしている人に支払う、手間賃をあらわします。

日雇いの労働者の人件費が「人夫賃」です。

日本では古い昔に使われていた用語ですが、現代では「差別にあたる」という見方が強いため、マスメディアで引用されることはありません。

人夫賃の「人夫」「にんぷ」と読みます。

似たような言葉に「人足」がありますが、こちらもガテン系の仕事をして生計を立てている人を指します。

土木や建設などの作業をしている人の手間賃、手当が人夫賃です。

「人夫賃」の概要

「人夫賃」の概要

人夫賃というのは、日本で7世紀前後につかわれていた「夫役」から来た言葉です。

「夫役」「ぶやく」と呼んで、国のために働く税金をいいます。

織物やお米などの物品を納めるのではなく、指定された作業をおこないお国のために尽くす税をさします。

ここから骨が折れるような、肉体労働をおこなう人に支払う人件費を「人夫賃」と呼ぶようになりました。

最近でも一部の建設業界で、日雇い労働者に支払う手間賃を「人夫賃」と呼んでいます。

けれども時代の移り変わりとともに、その風潮は薄れつつあります。

人夫賃にはガテン系の仕事をする人に対する、差別的なニュアンスも含まれています。

職業に貴賤が無いことを考えると「人夫賃」という言い方は控えておいた方が賢明です。

「人夫賃」の言葉の使い方や使われ方

「人夫賃」の言葉の使い方や使われ方

・『この古本に当時の人夫賃について、載っていました』
・『わずかな人夫賃だけで、暮らしています』
・『人夫賃を支払うために、銀行に行きました』

「人夫賃」の類語や言いかえ

「人夫賃」の類語や言いかえ

「人夫賃」は昭和前後まで、使われていた言葉です。

最近ではガテン系のアルバイトをしている人が自虐的に「人夫賃」ということもありますが、めったに聞く言葉ではありません。

「人夫」という言葉が「にんぷ」と読めることから、人によっては「妊婦代」とあやまって受けとめられることもあります。

「日払い」「週払い」「作業費」「人件費」などのクリーンな用語に置きかえて使っていきましょう。

このほか「給与」「報酬」「労賃」という言葉もあります。

ちなみに「人夫賃」と同じように「土方」も土木作業を担っている人をいいます。

こちらも差別用語のひとつなので「建築作業員」「資材搬入者」に置きかえて用いていきましょう。

まとめ

まとめ

「人夫賃」の意味と使い方をチェックしました。

この言葉は人件費をあらわします。

おもに日雇いの肉体労働者に支払う手間賃をいいます。

「人夫」という言葉は、律令制度の統治下につかわれていた言葉で「労働をして納める税金」という意味があります。

現代でもその名残が残っていますが、差別につながるためタブー視されています。

作業費、日給などの言葉に置きかえて、トラブルを生まないように注意しておきましょう。

タイトルとURLをコピーしました