何かが近寄ってくることを把握したとき、「近接」と言いますか、それとも「接近」と言いますか。
この記事では、「近接」と「接近」の違いを分かりやすく説明していきます。
「近接」とは?
「近接」とは?
非常に近づくことを言います。
また、近くにあることも意味します。
親しく付き合うという意味もあります。
「接近」とは?
「接近」とは?
近寄ること、近づくことです。
親しく付き合うこと、両者の程度や内容の違いが少なくなることも意味します。
「近接」と「接近」の違い
「近接」と「接近」の違い
「近接」と「接近」の違いを、分かりやすく解説します。
「近接」と「接近」は、近寄る、親しくなるなど言葉の意味ではほぼ同じですが、何を強調しているかが違います。
「近接」は既に非常に近い状況であること、「接近」は近づくまでの動きを強調しています。
「近接」にも離れたところから近づくという意味はありますが、既にとても近い状態であるときに用いることが多いでしょう。
「接近」は離れていたものが近くに寄ってくるときによく使います。
「近接」の例文
「近接」の例文
「近接」の例文を紹介していきます。
・『私の家に近接している家はトラブルばかり起こします』
既に家は建っていて動くことはありません。
近づくまでの動きを強調したいわけではないときに用います。
・『彼女とは学生の頃から仲が良く、近接な関係です』
昔からの親しい間柄であることを表現できます。
・『彼が酔っ払って近接してきたためぶつかるかと思いました』
「近接」は「接近」と同じように動きがあるものに対しても使うことがあります。
・『私が最近買った一眼レフカメラは近接撮影できます』
写真撮影方法の一つで、レンズと被写体を近づけて撮り、被写体だけきれいにはっきり撮影する方法です。
・『私たちの席が近くて仲良くなったことを近接性というそうです』
近接性とは物理的な距離が近い人と親しくなりやすいという心理学の言葉です。
「接近」の例文
「接近」の例文
「接近」の例文を紹介していきます。
・『私は虫が怖いのでこれ以上接近できません』
苦手なものには「接近」し歩み寄ることはできないでしょう。
・『後ろの車がとても接近しているので気をつけてください』
あおり運転など、嫌がらせとしてむやみに「接近」されることがあります。
・『彼女と彼はこの夏休みから急に接近していました』
初めは親しくなかった二人が親しい関係になっているときには「接近」を使うことが多いでしょう。
・『あなたの演奏はプロの実力に接近しています』
素人でもプロとして活動している実力に、近づいているなど、能力が近いことも「接近」と言います。
まとめ
まとめ
「近接」と「接近」の意味はほとんど同じですが、「近接」は非常に近い状態を意味することが多く、「接近」は離れたところから近づいてくるという意味を強調しています。
親しくしたい人とは「接近」し、危険な人であると思われる場合は離れるようにしましょう。
やむを得ず「近接」していた場合もどうにかして離れられるように工夫した方がいいでしょう。